新築住宅のグリーン住宅ポイント制度について詳しく解説!
新築住宅を建てるときに使えるお得な制度はたくさんありますが、最近新しくスタートしたのがグリーン住宅ポイント制度。新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ経済を回復するために創設されました。今回は新築住宅での活用方法について詳しく解説します。
グリーン住宅ポイント制度とは?
グリーン住宅ポイント制度を簡単に言うと、条件を満たした新築やリフォームに対してポイントがもらえる制度です。もらったポイントは、商品交換や追加工事に使えます。
例えば、追加工事としてワークスペースを設置したり、防音工事をしたり。お家の設備のグレードアップや、防災対策などにも使うことができ、とてもお得です。
グリーン住宅ポイントをもらうための申請区分は大きく分けて「新築住宅の建設や購入・中古住宅の購入・リフォーム工事・賃貸住宅の建設」の4つ。
今回はこの中でも「新築住宅の建設や購入」にフォーカスして詳しく解説します。
グリーン住宅ポイントの対象となる新築住宅は?
新築住宅でもらえるポイントは、最大30万〜100万ポイント。注文住宅(工事請負契約)を建てる方と、分譲住宅(不動産売買契約)を購入される方、どちらも対象となります。
条件として、一定の省エネ性能を満たす住宅というのがポイントとなります。具体的な基準として、次の➀~⑤のうちいずれかを満たしていなければなりません。
省エネ性能 |
基本ポイント |
加算 |
➀認定長期優良住宅 |
40万ポイント |
60万ポイント |
②認定低炭素建築物 |
||
③性能向上計画認定住宅 |
||
④ZEH |
||
⑤断熱性能等級4かつ一次エネルギー消費量4以上 |
30万ポイント |
30万ポイント |
①~④は高い省エネ性能等を有する住宅として、基本ポイント40万ポイント+加算60万ポイント=最大100万ポイント。⑤は基本ポイント30万ポイント+加算30万ポイント=最大60万ポイントが発行されます。
【関連記事】長期優良住宅とは?新築住宅を建てる前に知っておきたいポイント
下記のいずれかの条件に当てはまる場合、60万もしくは30万ポイントが加算されます。
・東京圏の対象地域からの移住のための住宅
・多子世帯が取得する住宅(18歳未満の子が3人以上)
・三世代同居仕様である住宅
・災害リスクが高い区域からの移住のための住宅(建築士が自治体に確認する)
グリーン住宅ポイントは何に使える?
発行されたグリーン住宅ポイントは、商品もしくは追加工事に交換できます。2021年3月現在、商品の内容は公開されていないので、今回は追加工事交換について解説します。
追加工事交換とは、ポイント対象になる新築住宅の工事・販売をする事業者が行う追加工事の代金を、ポイントで支払えるというシステムです。
例えば設備をグレードアップしたり、コロナ対策として役立つ設備を導入したりといったことに使えます。
今回はポイント交換対象となっている追加工事の内容をいくつかピックアップしてご紹介します。
テレワークの環境を整える工事
コロナ禍でテレワークが普及し、家のなかに仕事専用のスペースがほしいと思っている方は多いのではないでしょうか。付与されたグリーン住宅ポイントは、ワークスペースやテレワーク関連設備の設置などに使うことができます。
防音設備の設置にも使えるので、テレワークスペースの防音が気になるという方は、こちらを検討されるのもおすすめです。
ウイルスの拡散を防ぐ工事
グリーン住宅ポイント制度はコロナ禍で創設された制度なので、ウイルス拡散防止工事や空気環境向上工事などにもポイントを充てることができます。例えば玄関にセカンド洗面を設置したり、内装を抗ウイルス建材にしたり。タッチレス水栓などの非接触型設備の設置もおすすめです。
防災に備える工事
昨今は大きな自然災害も多いので、家を建てるときには防災についても気になりますよね。蓄電池・太陽光発電・家庭用燃料電池・非常用発電設備などをつけたいけれど、予算的に迷っている方も多いのではないでしょうか。
グリーン住宅ポイントはこういった停電対策のほか、断水・水害・台風・地震などの対策工事にも使うことができます。
対象となる期間や申請スケジュールは?
グリーン住宅ポイント制度は、まだ申請受付は開始されておらず、公表されていない情報も多いです。今のところ以下のようなスケジュール予定となっています。
2021年
4月初旬:完了前申請受付開始(窓口・郵送)
5月初旬:完了後申請受付開始(窓口・郵送)
6月初旬:商品交換の受付開始、オンライン申請受付開始
10月31日:申請受付終了
今後も随時情報が更新されるはずなので、気になる方はこまめにチェックされるか、工務店やハウスメーカーに相談されると良いでしょう。
まとめ
グリーン住宅ポイント制度は、省エネ性能の高い住宅を建設・購入するときに使える制度です。最大100万ポイントがもらえて、コロナ対策や災害対策などの追加工事に利用できます。無理に使う必要はありませんが、省エネ性の高い住宅を建てようと思っている方は、せっかくなので活用を検討されると良いのではないでしょうか。
期間としては2020年12月15日~2021年10月31日までの契約締結が対象となっているので、この時期に新築住宅を建てたり購入したりされる予定の方は、工務店やハウスメーカーに相談されてくださいね。