徳島県で新築住宅を購入するには、建物本体の工事費以外の費用もかかります。税金や住宅ローンの手数料などの諸費用、地盤改良や電気工事などの付帯工事費が必要です。今回は付帯工事費について解説します。

 

新築住宅の付帯工事費とは？

付帯工事とは建物に関連した工事のことです。例えば建築予定の地盤が弱ければ、地盤改良費が必要です。また電気やガス、水道などのライフラインを整備する費用もかかります。

 

新築住宅の付帯工事費の内訳

新築住宅で必要な付帯工事費の内訳を紹介します。

 

【1】給排水工事費

給排水工事は、建物の屋内外の給水と排水の工事です。

 

給水工事：水道やお湯、散水栓などが使用できるように、メーターボックスや給湯器から建物内へ水道管を通す

排水工事：キッチンや浴室、トイレ、洗面所などで使用した生活排水を下水道管まで流し出す配管を通す

 

また、もし土地付近まで水道管が引かれていない土地であれば、水道の引き込み工事も必要です。道路内に張り巡らされた水道本管を、家の敷地内まで配管します。土地の条件でコストは変わるので、土地を購入する時に確認しましょう。

 

【2】電気工事費

新築住宅で必要な電気工事は、以下のようなものです。

 

・配線工事：住宅内へ電気を引き込む

・空調工事：エアコンの設置

・照明器具工事：各部屋に照明器具を設置する

・通信関係工事：テレビやインターネットの回線をつなぐ

 

住宅の大きさや設備の内容によって工事の種類や規模も変わり、地域や業者によって金額が異なります。また太陽光発電システムを設置する新築住宅も増えています。設置費用はだいたい120万円～です。

 

【3】ガス工事費

新築住宅のガス工事は、以下の通りです。

 

・配管工事

・ガスコンロ、給湯器など使用する機器の設置

・ボンベメーターの設置 

 

【4】外構工事費

外構工事は、門扉や塀、植栽やガレージなど建物外の工事全般を指します。外構の整備によって家の使い勝手が左右されたり、外観が印象づけられます。またプライバシーを保護する役割も担います。

 

新築住宅の外構工事の費用は、工事範囲や内容、使用する素材や施工する業者 によって変わります。目安は70万円～で、広かったり高低差がある場合は数千万円になることも。

 

【5】解体工事費

もし購入する土地に古い建物が建っていれば、それを取り壊す工事も必要になります。解体工事費は住宅ローンに組み込めないことも多く、その場合は現金を用意しなければなりません。

 

解体工事費の相場は、広さや建物の構造によって決まります。徳島県の坪単価あたりの解体工事費の相場は以下の通りです。

 

・木造：2.6～3.2万円/坪

・鉄骨造：3～3.6万円/坪

・鉄筋コンクリート造：3～4.5万円/坪

 

なお、道路の幅や近隣との距離、立地環境などで費用は変動します。もし井戸や浄化槽がある場合は、それらの処理費用も必要です。

 

【6】地盤改良費

付帯工事費のなかでも、条件にる金額変動が大きいのが地盤改良費。土地によっては必要ありませんが、地盤調査を行って地盤が軟弱だと分かれば補強工事が必要です。地表面にセメント系の材料を混ぜて固めたり、杭を打ち込むなど新築住宅を建てられる環境にします。

 

地盤改良の必要性や工事内容は、住宅メーカーにより判断基準が違うこともあります。

ほとんどの人は土地選びで立地条件や利便性などを気にしますが、地盤の強さは見落としがちです。地盤が弱いと液状化や建物が傾いてしまう不同沈下が起こります。地盤改良費で予想以上に初期費用がかかることもあるので土地選びの際は意識したいですね。

 

新築住宅の付帯工事費はいくらかかる？

一般的に新築住宅の初期費用の割合は、建物本体工事費が7割程度で、諸費用は1割、付帯工事費が2割と言われれています。

 

（例）

総費用3,500万円の新築住宅

・建物本体工事費：2,450万円

・諸費用：240万円

・付帯工事費：480万円

 

付帯工事費の相場

付帯工事費の相場は以下の通りです。

 

・給排水工事：50～100万円

・水道の引き込み工事：30～100万円

・ 屋外電気工事：20～30万円

・空調関連工事：50～300万円

・屋外ガス工事：20万円～

・外構工事：70万円～

・解体工事費：建物の構造や大きさによる

・地盤改良費：70～300万円

 

他にも太陽光発電システムを設置する場合は120万円～、カーテンや家具を新調する場合はインテリア関連の費用もかかります。

 

安くできる項目は？

まず付帯工事費をできるだけ節約するには、複数業者への見積もりが欠かせません。相見積もりで適正な価格、工事内容を把握しましょう。

 

また照明器具や空調、カーテンなどは自分で準備し、設置工事のみ建築会社に依頼すれば費用を抑えられます。

 

外構工事費はこだわるだけ金額も高くなります。駐車場の舗装やルーフの設置を見直したり、庭づくりはDIYで楽しむなど工夫次第で費用の削減ができます。

 

まとめ

新築住宅の購入には建物本体の費用以外にも、諸費用や付帯工事費がかかります。イメージ通りの住宅を建てたいのであれば、建物以外にもどこに、どれだけかかるのかを把握しておくのが大切です。