マイホームというと2階建ての家をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし最近、新築住宅を建てる方に人気なのが「平屋」です。なぜ、そんなに平屋は人気なのでしょう。今回は平屋を建てるメリットや費用を解説していきます。

 

新築住宅で平屋にするメリット

平屋とは、階段がない1階部分だけの住宅のこと。旅館や昔の日本家屋のイメージが強い平屋も、現代では間取りやデザインがおしゃれなものが増え、マイホームに平屋を採用する人も増えてきました。ここからは、そんな平屋のメリットをお伝えしていきます。

 

高齢になっても住みやすい

平屋は2階建て住宅に比べ、バリアフリー化しやすいのがメリットです。階段がなく、お風呂やトイレ、洗面などの水回りも一ヶ所にまとめることができます。

 

歳をとり足腰が弱くなると、階段の昇り降りが難しくなり、おのずと2階を使う頻度が下がってきますよね。平屋なら車椅子や介護が必要になったあとの生活も、全てワンフロアで完結するので安心です。

 

家事の効率もアップ

「洗濯をするのは1階なのに干すのは2階」「掃除をするために階段の昇り降りが必要」など2階があるがゆえの家事負担もありますよね。

何か家事をする度に階段を行ったり来たり。これでは無駄な時間や負担が増えてしまいます。

 

平屋であれば、すべてワンフロアで行えるので無駄のない家事動線が確保でき家事の効率もアップします。

 

家族のコミュニケーションが取りやすい

家のどこにいても家族の存在を感じられるのも、平屋のメリットの1つ。

部屋を壁で仕切らず、可動式の壁や建具で仕切ることで、どこにいても家族の様子を伺うことができます。

 

特に小さい子どもをもつご家庭であれば、家事をしている最中も子どもの様子は気になるもの。目の届く範囲で遊んだり勉強したりできるので、安心なだけでなく家族のコミュニケーションが取りやすいのも魅力の1つです。

 

地震や台風に強い

自然災害が多い時代だからこそ、日常だけでなく非常時にも強い家を建てたいですね。

 

平屋は2階建てにくらべ重心が低く、家の基礎にかかる負担が小さい。また外壁の面積も少ないため台風などの風圧や地震の時の横揺れに強いと言われています。

 

新築住宅で平屋にするデメリット

いろいろなメリットのある平屋。では新築住宅で平屋にするデメリットはどんなものがあるのでしょうか？

 

広い敷地が必要

平屋で2階建て住宅と同じ居住スペースを確保しようとすると、広い敷地が必要になります。土地代が2階建てより高くなる場合もあり、この点はデメリットといえるでしょう。

 

費用をおさえるには、建売の平屋を購入したり、間取りをコンパクトにする、家の中の設備を妥協できるのものはグレードの低いものにするなど、敷地以外の費用に目を向けてみることも必要です。

 

日当たりが悪くなるケースも

平屋はワンフロアに全ての生活空間がおさまっているため、部屋の場所によっては室内に光が届きにくい場合があります。

 

家の中央に中庭を作るなど、建物のつくりを工夫し日当りの悪さを解消することは可能ですが、建築費用が高くなってしまうなどデメリットもでてきます。

 

プライバシー確保が難しい

家の位置や周囲の環境により、外から家の中が丸見えなどプライバシーの確保が難しい場合があります。

 

気に入った土地が見つかった場合は、その土地が平屋を建てるのに適した土地かどうかを、住宅メーカーや工務店など家を建てるプロに確認してもらうのが1番です。建てたあとでは遅いので気になるところはすぐに相談しましょう。

 

水害に弱い

台風や地震には強い平屋ですが、水害には弱いです。2階建てであれば垂直避難ができますが、平屋ではそれができません。

 

大雨で浸水してしまった場合や海抜の低い土地に家が建っている場合は、家全体が水に浸かってしまうこともあります。

土地購入や家を購入する際には、ハザードマップや海抜情報をチェックして災害対策をしておくと安心です。

 

新築住宅で平屋を建てる費用について

1階建てと聞くと2階だてよりも費用が安くなるというイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。実際にはどうなのか、次は平屋を建てる費用についてお伝えします。

 

床面積あたりの建築費は高め

同じ床面積の2階建てと平屋を比べると、平屋のほうが1.1~1.2倍の費用がかかるといわれています。2階建てに比べ、基礎と屋根の面積が2倍になってしまうため、その分建築費用が高くなるのです。

 

平屋の場合、足場を組まなくて済む、2階のトイレや洗面など設備が必要ないなど、費用を抑えられる部分もありますが、建築費用だけをみると2階建てより費用が高くなるケースが多いでしょう。

 

メンテナンス費用は安い傾向に

建築費用こそ、2階建てより少し高くなってしまうものの、長い目でみると平屋のコストパフォーマンスはとても良いです。

 

何十年も同じ家に住み続けると経年劣化により家はさまざまなダメージをうけ、メンテナンスが必要になってきます。見た目の綺麗さと家の安全性を保つには、定期的な点検や修繕が必要です。

 

平屋の場合、屋根や外壁の点検や補修の際おおがかりな足場を組む必要がなく、スムーズにメンテナンスを行うことができます。

 

また2階建てだと、キッチンや浴室など水回りを2階に作った場合、給排水管のつまりや老朽化で水漏れが起こってしまうことも。2階で水漏れなどが起こった場合、1階まで影響が及び修理が必要になりますが、平屋の場合その心配がありません。

 

まとめ

今回は最近人気の平屋の特徴をお伝えしました。しっかりと双方のメリット・デメリットを把握して、自分のライフスタイルや希望の間取りを実現したいですね。