新築住宅の定期点検とは?時期や内容、注意点を解説
住宅会社とのお付き合いは、マイホームが完成したら終わりというものではありません。ほとんどの住宅会社では「定期点検」や「アフターフォロー」のサービスがついており、不具合などあれば対応してもらえます。サービス内容は会社によって異なるので、新築住宅を建てる会社を決める際に確認しておきたいもの。今回は新築住宅の定期点検の、一般的な時期や内容について解説します。
新築住宅の定期点検の時期は?
定期点検の時期は、引渡しから3ヶ月、半年、1年など、住宅会社によって異なります。その時期になると「定期点検のお知らせ」などのハガキが届いたり、担当者から連絡が来たりします。
引き渡しから3ヶ月、6ヶ月など早い時期の点検では、施工ミスや初期不良などが起きていないかチェックするのが主な目的です。この段階で外観や構造、水回りなど基本的な項目をチェックして、問題が起きていなければひとまず安心といえるでしょう。
そして多くの会社では、壁紙のはがれや床のきしみなど、軽めの不具合に対する保障期間が2年間となっています。そのためこの保障が切れる直前の2年目点検も重要です。せっかくの保障なので、期限が来る前にいまいちど不具合を洗い出しておきましょう。
新築から5年くらいたつと、シロアリ予防が切れたり、内装や設備面が古くなってきたりします。保障の対象でないことが多いですが、どこをメンテナンスしたらいいか、基本的な構造部分に問題がないかなど定期的に診てもらうと安心です。
新築住宅の定期点検の内容は?
新築住宅の引渡しから一定期間たってからの定期点検では、施工に問題がなかったか、不具合がなかったかなどをチェックされます。
室内の点検
・ドアや窓の開閉は問題ないか?
ドアや窓、引き出し、クローゼットの扉など、開閉できる部分はすべて、実際に開け閉めしてみます。もしドアの開閉がしづらかったり、ロックがうまくかからなかったりすれば、調整などを行います。
・住宅設備の動作不良はないか?
キッチンや浴室、トイレなどの水漏れや動作のチェックをします。換気設備がうまく作動するかといった確認も大切です。もし不具合があれば、メーカー修理を手配してもらったり、部品交換をしてもらったりします。
・壁や天井のはがれはないか?
壁紙は伸縮するものなので、ちょっとしたシワなどは張ってからしばらくすると段々と落ち着いてきます。しかし消えないシワや剥がれ、つなぎ目の不具合などある場合は、張り直しや修正など検討してもらった方が良いでしょう。雨漏りがないか等も確認します。
・床や柱のゆがみはないか?
柱や床など、木材にゆがみが生じていないかは大切なチェックポイントです。素人目には分からないことも多いので、きちんと見てもらいましょう。床鳴りなどもチェックされますが、ご自身でも気づいた点があれば担当者に伝えます。
外回りの点検
・屋根や外壁のひびや剥がれはないか?
家の外をぐるりと見てまわります。目視にて、屋根や外壁にひび割れ・剥がれ・浮き・割れなど、補修が必要な箇所がないかチェックします。
・防水や排水溝に問題はないか?
バルコニーの防水は浮いたり割れたりしていないか、排水溝の詰まりはないかなど確認します。水漏れにもつながるので、重要なチェックポイントです。
・外構や植栽に問題はないか?
ブロックやタイルの状態のチェックも大切です。ひび割れや陥没などあれば補修してもらいます。
新築住宅の定期点検にまつわる注意点
新築住宅の定期点検について、知っておきたい注意点をまとめます。
自分で気になる部分も報告する
定期点検では一通りの内容がチェックされますが、住んでいて気になる部分は積極的に報告しましょう。
当日言おうと思っていたことを忘れることもあるので、事前にご自身でも一通り点検してメモにまとめておくと安心です。ハッキリとした症状がわからなくても「ここが使いづらい」「ここは気になるので重点的に点検してほしい」など伝えると良いでしょう。
保証が切れる前に相談を
新築住宅では、基本的に建ててから10年間は基礎や壁など主要部分の欠陥を保証してもらえます。それ以降に見つかると補修費用は自己負担となるので、なるべくおかしいなと思ったことは早めに相談しましょう。
また多くの会社では主要部分の10年保障以外に、「新築から2年間は無償修理」などのサービスもついています。住む人の過失で壊してしまったものは保証されませんが、初期不良などは対応してもらえるので、おかしいことがあれば早めに相談したほうが良いでしょう。
まとめ
住宅の定期点検は、人間の健康診断のようなもの。「今すぐ病院に行くほどでもないけど…」と同じように、「住むには困らないけど、なんとなく気になるところ」を相談するにはもってこいの機会です。新築住宅の保障は期間が定められているので、定期的な点検で早めに不具合を見つけましょう。