【2020年】新築住宅の買い時はいつ?
マイホームはなるべく安いタイミングで買いたいもの。今は安い時期なのか高い時期なのか気になりますよね。「家を買うのはオリンピック後まで待つべき」といった話も聞きますが、本当なのでしょうか?今回は、2020年の日本・世界情勢からみた新築住宅の買い時について解説します。
2020年の新築住宅の価格は高い?安い?
結論から言うと、新築戸建て住宅の価格はこの10年ほとんど変化がなく、2020年もほとんど変わりはないと予想されます。その根拠となるグラフを見てみましょう。
これは国が発表している、2008年から2019年までの住宅の価格推移です。2010年7月時点の価格を「100」として、価格がどのように変化しているか見ています。
マンション(緑)は極端に価格が上昇していますが、戸建て住宅(青)の価格はほぼ横ばいですね。
「オリンピックで不動産の価格は上がっている」という話を聞くことがあるかもしれませんが、それはあくまでも東京などの首都圏のマンションについて。徳島のような地方の新築戸建て住宅は特に大きな変化はありません。
2020年は新築住宅の買い時か?
「2020年のオリンピック後に不動産価格が下落する」という話も聞きますが、これもあまり気にしないで良いでしょう。たしかに日本ではオリンピック開催に向けたインフラや競技場などの整備は、建築費や地価上昇に影響を与えています。オリンピックが終わればある程度は落ち着くと考えられます。
しかし建築費にはオリンピックだけが影響しているわけではありません。オリンピック後に上がるかもしれないし下がるかもしれない、それは誰にもわからないのです。
新築住宅の買い時は「家族が買いたいとき」
「住宅はオリンピック前にしよう/後にしよう」とオリンピックを軸に考えるより、「自分たちに今、家が必要かどうか」で考えた方が懸命です。
例えば、お子さんの入園・入学シーズンとの兼ね合い。もし次の春までに新居へ引っ越したいということであれば、今から動き出さなければ間に合いません。ぜひ「次の春までに家を買おう」「◯年後までに家を買おう」と家族で話し合ってみてください。
また、あまりにマイホーム購入を後ろ倒しにしてしまうと、家賃で損してしまいます。例えば今住んでいる賃貸住宅の家賃が月7万円とすると、1年マイホーム購入を遅らせると7万円×12ヶ月=84万円も家賃分の出費が増えることになります。1年待ったところで、今より84万円安く家が買えるかどうかはわかりませんよね。
増税後は意外と新築住宅の買い時
2019年10月に消費税が8%→10%になりました。「増税前に家を買っといたら良かったなぁ」後悔してもしょうがないとはいえ、そんなことがよぎる方もいるかもしれません。
しかし、増税後って意外と新築住宅の買い時なんですよ。そんなわけないだろう!と思うかもしれませんが、きちんと根拠があるので読んでみてください。
例えば、土地1,300万円、建物1,700万円で合計3,000万円の家を買うとき。増税前なら消費税は1,700万円×8%=136万円、増税後なら1,700万円×10%=170万円。(消費税がかかるのは建物代のみ。土地は非課税です。)増税後には34万円も出費が増えてしまいます。
「増税後にそんなに家が高くなるなら、なんだか家を買うのは嫌だな」そう思う方も多いことでしょう。そこで国は「増税後に家を買っても損しないように」いろいろな支援をしています。
新築住宅を買うときの”お得な”4つの制度
1.住宅ローン控除の拡充
住宅ローン控除とは、「年末の住宅ローン残高の1%を所得税から控除しますよ」という制度です。この制度で、1年に最大40万円が手元に戻ってきます。この住宅ローン控除、増税前は10年間の控除だったのが、増税後に13年間と期間が長くなりました。
2.すまい給付金
住宅ローン控除は、所得税からいくらかのお金が戻ってくる制度。つまり、所得税をたくさん支払っている人はお得だけれど、あまり所得が多くない方は戻ってくるお金が少ないということになります。そこで年収が一定以下の方は、住宅購入すると最大50万円の給付金がもらえるという仕組みになっています。増税前は年収510万円以下が対象でしたが、増税後は年収775万円以下に広がりました。
3.次世代住宅ポイント制度
これも増税後に導入された制度。家を買うと最大35万円分のポイントがもらえて、最新家電や日用品、食品、ベビー用品などに交換できます。住宅購入にあわせて、大型テレビやドラム式洗濯機などもらうのも良いですね。
4.贈与税非課税枠
住宅を買うお金を、祖父母や両親から援助してもらうときにお得になる制度です。人から110万円以上のお金をもらうときには本当は10~55%の高い贈与税がかかってしまいます。しかし住宅購入費用なら、3,000万円までが非課税になります。増税前は1,200万円だったので、これも金額がずいぶん高くなりました。将来的な相続について悩まれている方は、住宅購入時の贈与として受け取っておくとお得になりますよ。
まとめ
今は低金利という意味でも、住宅購入には適した時期です。平成初期には変動金利で8%を超えていたのが、今では2%台まで下がっています。しかもこれは店頭金利なので、実際の金利はメガバンクの変動金利で0.5~0.6%くらい。35年の長期固定金利でも1%台という低水準です。
この金利だと頭金を貯めるよりも、早めに家を買って家賃分を住宅ローン返済にあてた方がお得です。もちろん子供のことや仕事のことなど、さまざまなライフイベントとの兼ね合いもありますが、増税後の支援策や低金利などいろいろなメリットを活かして住宅を購入しましょう。