新築住宅を購入する際、主に土地や建物の費用に目がいきがちですが、実はそれ以外にもかかる諸費用があります。あらかじめ諸費用がどれくらいなのかを把握した上で、建物の頭金や借入額などを調整していく方が安心です。ここでは、具体的にはどのような諸費用があるのか確認していきましょう。

新築住宅購入時にかかる「諸費用」とは？

新築住宅を購入した際にかかる諸費用とは住宅ローン関連費用（融資事務手数料や火災保険など）、登記関連費用、各種税金、その他（引っ越し費用や家具家電購入費用など）が挙げられます。
諸費用は建物の購入と違って住宅ローンを組めない部分のため、現金での支払いがメインです。具体的にいくらかかるのか事前に把握しておくと慌てる心配がありません。

新築住宅の諸費用はいくらくらい？

諸費用は購入する土地や建物の条件や環境によって差がありますが、総費用の約1割といわれています。例えば、総費用3,000万円なら諸費用は約300万円。4,000万円なら約400万円という考え方です。もちろん、1割以上になるケースや1割以下になるケースもあります。次に、諸費用の具体的な内訳について確認しましょう。

新築住宅の諸費用の内訳

新築住宅購入時にかかる諸費用の内訳について紹介します。

・住宅ローン関連費用

【融資事務手数料および保証金】…住宅ローンを利用すると銀行に融資事務手数料および保証金を支払わなければなりません。金額は金融機関によって異なりますが、3～5万円ほど。保証金は借入額の2～3％が相場です。契約前に金融機関に確認しておくと安心ですね。

【仲介手数料】…不動産会社を介して建物や土地を購入する場合は、不動産会社に仲介手数料を支払います。仲介手数料には差がありますが、実は法律で「購入する建物価格の3％＋6万円」という上限額が決められているのです。事前に計算しておき、自分の上限額を知っておくと安心でしょう。

【火災保険（地震保険）】…住宅ローンを組む際は、加入することが義務付けられている火災保険。火災保険の金額はもちろん一律ではなく、建築素材、価値、補償内容によって費用は大きく異なります。また、火災保険の保険対象とならない地震保険に入る場合はプラスで費用を計算しておかなければなりません。

・登記関連費用

家をつくる際に、法務局に申請しなくてはならない「不動産登記」。新築住宅を建てる際は、不動産登記の中でも表題登記と所有権保存登記、抵当権設定登記の3種類を申請します。その際に登録免許税と呼ばれる手続きにかかる費用が必要です。

【表題登記】…表題登記は登録免許税がかかりません。

【所有権保存登記】…所有権保存登記は土地と建物によって費用が異なります。
土地の所有権保存登記：不動産の評価額×2％、建物の所有権保存登記：不動産の評価額×0.4％

【抵当権設定登記】…抵当権設定登記は住宅ローンを利用する人のみ必要となるもので、費用は「抵当建設定金額×0.4」と計算します。

【司法書士や土地家屋調査士への報酬】…不動産登記は自分で行う人もいますが大半が司法書士や土地家屋調査士に依頼します。その際に司法書士や土地家屋調査士へ支払う報酬も別途必要。報酬には差がありますが、だいたい2～10万円ほどかかると想定しておきましょう。

・各種税金

税金関係では、「印紙税」や「不動産取得税」、「消費税」が挙げられます。

【印紙税】建築を依頼した会社と、またローンを組む場合は銀行と契約を結ぶ際に必要なもの。費用は契約書の記載金額によって左右します。例えば、記載金額が1,000万円以上5,000万円以下の場合、不動産売買契約書：10,000円、工事請負契約書：10,000円、金銭消費貸借契約書：20,000円の印紙税が必要です。

【不動産取得税】建物や土地を購入する際にかかる税金。納付先は各都道府県で、徳島県の不動産取得税の税率は、土地を購入した場合：3％、住宅を購入した場合：3％（※取得日が令和3年3月31日まで）となっています。

・その他の費用

その他にかかる費用は、個人差が最も大きいところです。各自必要な箇所を計算してみましょう。

【引っ越し費用】…こちらも差がでる部分ですが、仮に徳島県内、繁忙期（3月4月）4人家族の引っ越しだと約8万円が相場。インターネットでも相場が確認できるため、自身の費用をチェックしてみましょう。

【仮住まい費用】…状況によっては新築住宅が出来上がるまでの期間、仮住まいに引っ越さなければならないケースも。賃貸であれば敷金礼金、家賃が発生するのはもちろん引っ越し費用も倍かかることを想定しておきましょう。

【式祭典費用】…新築住宅を建てる場合、地鎮祭や上棟式を行う場合も。地鎮祭は初穂料や玉串料の相場は1～3万円。その他、設営料やお供え物、神主へのお礼、食事会を開く場合はお弁当の費用も必要となり、総額10万円を超える可能性があります。上棟式は、大工さんの人数によって左右されますが、5～10万円かかると想定しておきましょう。

【家具家電購入費用】…せっかく新しい家になるのだから家具や家電も家にあった新しいものにしたい！と考える人も少なくはないはず。事前に新しくする予定の家具家電をピックアップし、漏れのないようにしましょう。

【挨拶の品】…着工前や引っ越し前に近所への挨拶は必要。手土産代も忘れないように計算します。

まとめ

建物や土地以外にかかる費用は、総額の1割とは言ってもトータルすると安いものではありません。事前に把握しておくと慌てることなく、安心です。徳島で注文住宅を購入すると決めた人は、ぜひ余裕をもった資金計画を立てましょう。